マザーズ上場するための費用は総額5,000万円?証券取引所に支払うお金と準備に係るお金一覧

2018.12.04

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中澤 寛

起業する多くの方が将来の目標として掲げる「上場」。

上場は経営者にとって憧れの場所でもる

上場するためにはいくつもの煩雑な手続きを行い、莫大なお金を支払うことで

  • 他社からの信用を得ることができる
  • 資金調達が行いやすい

という2点をを買うことがでます。

ただ実際にマザーズ上場するためにいくら必要か、またがわかりずらいと思いますので、

上場することで信用を得ることができ、また資金調達が行いやすくなるといったメリットがある反面、内部のコンプライアンスなどの厳しい審査や、上場の要件を満たすために部署を設立する必要があるなど手間も非常に多いです。

そして、上場するためには費用がかかり、今回は上場の中でも最も上限が優しい「マザーズ上場」にかかる費用についてお伝えしようと思います。

マザーズ上場にかかる費用一覧

一万円札と電卓

マザーズ上場するためには上場後の株の取り引きが行われる証券取引所に下記のお金を支払わなければなりません。

項目 かかる費用 支払期日
上場審査料 2,000,000円 上場申請日が属する月の翌月末日まで
新規上場料 1,000,000円 上場日が属する付きの翌月末日まで
公募に係る料金 公募株式数×公募価格×万分の9 上場日の属する月の翌月末日まで
売出しに係る料金 売出株式数×売出価格×万分の1

「公募に係る料金」とは

上場後、株を東京証券取引所で公開するためには「公募に係る料金」が発生し、公募株式数×公募価格×9/10,000円発生します。

言葉だけだとわかりずらいと思うので、公募株式数を200万株、公募価格を3,000円程度で計算した場合、540万円が「公募に係る料金」として発生します。

200万株(公募株式数) × 3,000円(公募価格) × 9/10,000 = 5,400,000円

公募に出すだけでも費用が発生するんですね。

「売出しに係る料金」とは

公募はまだ発行されていない株なのに対し、既に発行されている株を売出す場合には「公募に係る料金」とは別に、「売出しに係る料金」というものが適用され、売出株式数 × 売出価格 × 1/10,000が発生します。

売出しと言われてもイメージは沸かないと思いますので、「公募に係る料金」同様、おおよその平均で実際に数字で計算していきたいと思います。

50万株(売出株式数) × 3,000円(公募価格) × 1/10,000 = 150,000円

マザーズ上場後に継続してかかる費用

オフィス内の風景

「上場審査料」、「新規上場料」、「公募に係る料金」、「売出しに係る料金」はマザーズ上場時にかかる費用であり、マザーズ上場時以外にもマザーズ上場後に「年間上場料」として毎年支払う費用があります。

上場時の時価総額 費用
1〜3年目 4年目以降
〜50億円 240,000円 480,000円
50億円超〜250億円 600,000円 1,200,000円
250億円超〜500億円 860,000円 1,920,000円
500億円超〜2,500億円以下 1,320,000円 2,640,000円
2,500億円超〜5,000億円 1,680,000円 3,360,000円
5,000億円超〜 2,040,000円 4,080,000円

上場時の時価総額の計算方法は、総株数(公募+売出し) × 価格で決まります。

年間上場料の支払いは、2月と8月に半額ずつ支払い、年間上場料とは別に「TDnet利用料」が120,000円/年(消費税別)かかります。

「TDnet利用料」とは「タイムリーディスクロージャーネットワークシステム」の略で、会社の情報を証券取引所に掲載させるためにかかる費用で、必ずかかります。

マザーズ上場費用の年間スケジュール

年間カレンダー

「具体的に年間での費用の支払いスケジュールが知りたい!」という方のために、一例として僕自身の目標である2022年5月24日(火)にマザーズ上場する場合の年間スケジュール費用をご紹介しようと思います。

審査によっては費用の支払うスケジュールが大きく異なるので、あくまで参考程度にお願いいたします。(全て税抜きです。)

日付 項目 金額 支払期日
2022年
4月1日
上場審査料 200万円 2022年
5月31日
2022年
5月24日
新規上場料 100万円 2022年
6月30日
2022年
5月24日
公募に係る料金 540万円 2022年
6月30日
2022年
5月24日
売出しに係る料金 15万円 2022年
6月30日

その他マザーズ上場に係る費用

上記は証券取引所に支払う費用であり、さらにマザーズ上場の審査に備えるために下記のような費用も発生します。

  • 監査法人関連費用:1,000~2,000万円
  • 証券会社コンサル費用:300~1,000万円
  • 上場コンサル費用:300~1,000万円
  • 有価証券届出書、目論見書:1,000万円

そのため、上場のための準備から上場するまでに、5,000万円程度かかるということです。

まとめ

マザーズ上場するということは、厳しい審査を通過して、多額のお金を東京証券取引所に支払うことで得られる信用です。そのため、上場が必要かどうかについては吟味する必要があります。

実際、マザーズ上場すると社内統制等、事業とは関係ないところで余計な時間やお金を使ってしまうため、ファッション通販サイトを運営する株式会社ZOZOは上場しておりません。

僕も2022年5月24日にマザーズ上場を掲げていたのですが、マザーズ上場を目指すかどうかしっかり考えないといけないですね。

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